11月となり、いよいよ今年も残り2か月となりました。ハロウィーンも終わり、着々と冬に向かっているなぁと思う今日この頃です。
この時期になると必ず思い出されるのが「年末調整」ですね
年末調整について
先日、日経新聞に年末調整の記事が掲載されていました。
多くの会社員の方々は、毎年行っている年末調整の時期になりました。正直、この仕事を始める前は年末調整って何やってるんだろうと思っていました。
簡単に言うと「勤務先が一年間の所得税をきちんと精算しますよ。」という制度ですね。
毎月のお給料から所得税が源泉徴収されていますが、この計算はあくまで見積になります。
勤務先の会社はこの見積で源泉徴収した税額を、従業員のために年末に正しい所得税額に調整してくれているのですね。
(これは親切心で行っている訳では無くて、法律で決まっているからなのですが。)
従って、日本で会社員としてお仕事されている方は、給与については自分で確定申告を行って精算をする必要がないことになります。これは非常に便利ですね。
(医療費控除等を受ける場合は、確定申告が必要になります。)
アメリカでの年末調整
一方アメリカですが、日本のように便利な年末調整のような制度は存在していません。もちろん、給与支給ごとに源泉徴収は行われているのですが、日本のように年末に各従業員の控除情報を確認して所得税を精算するなどということは行っていません。
アメリカでは一定の所得がある人は、自分で一年に一回確定申告を行うことによって源泉徴収された金額と税額を精算しています。
これは日本とアメリカの大きな違いですね。
在米駐在員の「年末調整」
上記の通り、アメリカでは日本のような年末調整制度は存在していないのですが、在米駐在員の給与計算業務上では「年末調整」を行っています。
この「年末調整」は、一年間の税額を精算している訳ではなく、年中に所得認識できていなかった経済的利益をまとめて年末に行う事を指しています。
駐在員の方々には、現地の従業員の方々と違い色々な経済的利益が発生しています。
会社から車が支給されていたり、扶養子女の教育費を会社が負担していたりします。このような経済的利益ですが、実務上発生する度に所得認識を行う事が難しい場合が多いので、年末にまとめて処理を行う事が一般的となっています。
アメリカに来られた方で、人事のお仕事の経験がある方が「年末調整」と聞くと、日本の年末調整を思い浮かばれるかもしれません。しかし、アメリカにいる駐在員の「年末調整」は日本のそれとは異なりますので、最初は混乱されるかもしれませんね。
「お、年末調整あるなら申告いらんやんけ!」と思われるかも知れませんが、中身が全く違うものですので確定申告は必ず必要となります。
最後に
日本でもアメリカでも、個人所得税に関わる人は年末忙しいということですね・・・。同じ業界の皆様、健康に気を付けながらがんばりましょう!