アメリカの確定申告書は簡単?

確定申告

日本では会社員にあまり馴染みのない確定申告書ですが、みなさんは確定申告書を自分で作って税務署に提出したことはありますか?住宅を購入された年に一度だけ提出されたり、医療費が思いのほかかかって提出されたことがあるかもしれませんね。

日本では会社員の場合、会社が年末調整を行ってくれるので基本的に確定申告書の提出は必要ありません。(一定の給与所得を有する人は除く)

一方、アメリカでは一定の収入がある人は確定申告書を毎年提出しなければなりません。もちろんアメリカにも源泉徴収があって毎月所得税が控除されているのですが、日本のように勤務先の会社が年末調整を行ってくれません。

そのため、自分の所得(利子・配当等)を含め毎年確定申告書を作成し提出しなければいけません。

以上の理由からアメリカでは確定申告は毎年行うもので、多くの人は確定申告に慣れています。申告書を作るソフトウェアも手軽に使用できるものが多いですし、統計によると約6割の納税者は税理士のような専門家に作成を依頼しています。

そこで一部在米日系企業の担当者はアメリカの申告書は簡単だと信じている方々がいらっしゃいます。それは本当でしょうか・・・。

通常日本から駐在員がアメリカに派遣された場合、年の途中でアメリカに来ることが多いです。その場合、アメリカに来た日からの所得を報告すれば良いのでしょうか?控除は全額取ってもいいのでしょうか?日本での給与は考慮する必要がない?等考慮しなければいけないポイントがいくつもあります。

アメリカに一年を通してお住まいで給与所得しかないアメリカ人と、駐在で日本から来てアメリカで仕事をしている日本人の申告書は難易度が全く異なります。日本人駐在員の申告書をアメリカ人と同じ感覚で作成すると、恐らく誤った申告書になるでしょう。所得の過少報告になる可能性も高いので、後々税務調査で指摘を受けるかもしれません。個人の所得税の責任は個人に帰属しますので、駐在員が大変な思いをすることになるかもしれません。

このような悲劇を避けるためにも、駐在員の申告書は専門家に依頼することをお勧めします。費用はかかりますが、後々の税務調査等のリスクを考えると安心できると思います。

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